archive: 2011年10月  1/1

死刑制度に関する私見――免疫的社会防衛への警鐘も兼ねて

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 死刑制度の賛否についていまなお議論が絶えない。裁判員制度に移行してのち、死刑の宣告は市民の選択の問題となり、はたして自分は他人に死を与えることができるのかという穏やかではないテーマが突きつけられることとなった。  日本国民の多くは、どうやら「自分が死を宣告するのは、被害者感情に考慮すれば死刑もやむなし」とか「凶悪犯は排除しなければ社会生活の安寧を保てない」という意見を妥当とするようで、死刑制度存...

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ハーバーマス「近代 未完のプロジェクト」――終わりなき近代を生きるために

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近代―未完のプロジェクト (岩波現代文庫―学術)(2000/01/14)J.ハーバーマス商品詳細を見る公共性論や市民社会論で有名なユルゲン・ハーバーマス、かれの数ある論文のなかで重要なもののひとつが「近代 未完のプロジェクト」です。ハーバーマスは数々の著作を残しておりますが、どれも力作と呼ぶにふさわしい重厚長大なものであるため、かれの思考を辿るのはなかなか容易ではありません。今回は比較的短い内容でかれの考え方を知る...

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啓蒙とは何か――カント、公私の逆転

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永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)(2006/09/07)カント商品詳細を見る「啓蒙とは何か。それは人間が、みずから招いた未成年の状態から抜けでることだ」(P.10)という啓蒙の定義からはじまるカントの小論「啓蒙とは何か」は、民主主義社会に生きる市民の心得を説いた論文として読むこともできるでしょう。そして同時に、それはわれわれのある逃れられない宿命と方途とを、予兆するものでもあるのです。 さ...

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